日本で初めての世界自然遺産に登録された屋久島。
島全体の約20%が世界遺産になっているそうなのですが、その中でも特に人気なのが縄文杉。
今もなお、多くの観光客がこの縄文杉を見るために世界中から集まります。
日帰りのコースもあり、気軽に行くことができるのですが。。。
僕は先日実際に訪れ、絶対に日帰りで見に行ってはいけないと思ったので、その理由を書きます。
目次
縄文杉って?
その前に、あまり知らない方のために縄文杉について触れたいともいます。
鹿児島県熊毛郡屋久島町(屋久島)のほぼ中央にあり、屋久島にある杉の中でも1番古いと言われているのが縄文杉です。
縄文時代から立っているから縄文杉
と思っている方も多いのですが。
※僕もそうでした
実際は、縄文土器の形に似ていることから縄文杉と呼ばれています。
岩川さんという方が発見したのですが、当時は大岩杉と名付けられたが、今は縄文杉で通っています。
1番古いとは言えども、正確な年数は出ておらず、樹齢2700年〜7000年という説まで。
樹齢の予測は幅広いです。
いや、どんだけ差があるんだよ!
と思ってしまいますよね。
簡単な縄文杉の知識がついたところで、本題の
日帰りで行ってはいけない
と思った理由を書いていきます。
①ハードすぎる
縄文杉を日帰りで行こうとすると、荒川登山口からの往復になります。
片道約11キロ、高低差700メートルの登山道を1日で往復することになります。
前半の8キロは割と平坦ですが、後半の2.5キロで400メートル登ります。
結構急な坂を登ることになります。
行きだけでも、4時間半〜5時間。
これは、結構ハードですよね。
楽しみにしていた縄文杉に着いた時には、疲れ切ってしまいます。
屋久島は、かなり雨が多いです。
予定通り進まないこともあるでしょう。
ガイドさん曰く、途中で断念して帰る登山客もいるそうです。
時間と体力にはゆとりを持ちましょう。
②景色が同じ
1日で往復するということは、同じ景色を見ることになります。
距離の大半を占めるトロッコ道
このトロッコ道は片道約8キロ、往復だと16キロ。
この景色を見ることになります。
屋久島の山は、美しい景色
珍しい植物や動物、そして名物の苔
があります。
日帰りしてしまうと、どうしてもゆっくり見れないので、もったいないです。
どうせなら、ゆっくり見るのがおすすめ。
③人気のスポットや登山道で並ぶ
縄文杉を日帰りで登るためには、屋久杉自然館からバスで出発の登山口 まで移動することになります。
朝6時ぐらいのが最終になるので、登山希望者はみなさんこの時間に集中します。
なので登山道は基本並ぶことになります。
もちろん登山道は広くはないので、下山客とすれ違う時はお互いに気を使わなければなりません。
日帰りで急いでいるところですから、余計に焦りますね。
人気スポットも同様です。
大人気のウィルソン株
中から見えるハートも、写真の角度が大切なので、少し時間が必要です。
個人的には一番好きな大王杉も。
人が多いとゆっくり見れません。
ゴールデンウィークを始めとする観光シーズンは、特に混雑します。
せっかく屋久島まで来て、目の前の自然に満たされることなく、慌ただしく帰ることは・・・
ひつまぶしの味を変えずに完食するのと同じです。
じゃあどうしたらいいの?
という方に提案です。
宿泊のコースにすると、あらゆる点で改善されます。
そうすればたくさんの人と時間をづらすことができますし、時間にゆとりを持つことができます。
ここからは、宿泊コースのメリットとして紹介していきます。
④星空が綺麗すぎる
山小屋に泊まる時、必ず観て欲しいものがあります。
それは、星空です。
街灯がない山ですから、もちろん外は真っ暗。
空には、たくさんの星が映し出されます。
実際に撮ったものではないので、イメージですが。
これに近いぐらい観れました。
僕は星が観えすぎて、笑ってしまいました。
もちろん天候や月の関係もあるので、その辺は運もあります。
ぜひ一度、この星空は見て欲しいものです。
⑤朝日を浴びる縄文杉が絶景
宿泊コースで一番楽しみにして欲しいのは、朝日を浴びる縄文杉です。
これを観ずに帰るのは、もったいなさすぎる。
と思うぐらい観て欲しいです。
この景色を見るためには、朝日前に縄文杉に辿り着く必要があります。
今回は日の出が6時半頃で、新高塚小屋から縄文杉まで約45分だったので、余裕を見て5時半に出発。
真っ暗なので、とにかく足元を気にしながら歩きます。
しばらくすると、明るくなってきます。
日の出を感じるのも、いい気分です。
そうこうしているうちに、縄文杉の観望デッキにつきます。
暖かいコーヒーを飲みながら待っていると。
朝日のスポットライトが、徐々に当たっていきます。
まるで、朝日が縄文杉に挨拶をしているようでした。
15分ほどすると辺りも明るくなり、よく見る縄文杉の表情になります。
たった15分ぐらいしか見れない景色です。
またこの時間は人も少ないので、ゆっくり観ることができます。
そんな簡単にいけない場所ですから、たっぷりと堪能しておきたいですね。
⑥こんなところで?世界一美味しい朝食
縄文杉を思う存分観た後、思わぬ出来事が。。
縄文杉から少し下ったところで、ガイドさんが朝食を作ってくれていました。
縄文杉を観て感動している最中ですし、何より
ここ、世界遺産の中ですよ
そりゃ〜
美味しいですよ。
少し肌寒い朝に、暖かい朝食にスープ。
最後にはコーヒーまで。
至れり尽くせりです。
どうせ行くなら、宮之浦岳-縄文杉縦走を!
宮之浦岳-縄文杉縦走とは、2つ日間に分けて違う登山口から島の中央部を縦に渡ることです。
例えば僕が経験したコースの場合
図の真ん中下にある淀川登山口から宮之浦岳山頂を経由し、新高塚小屋に宿泊、翌朝縄文杉を見て、図の右中央にある荒川登山口に帰ってくる。
と言うコースになります。
このコースだと、混雑もなく時間にも余裕ができるだけではなく、同じ景色を見ることがありません。
登山中の景色はもちろん。
屋久島の山でしか見れない岩が見れたり。
そして何より、九州最高峰1936メートルの宮之浦岳山頂からの景色を眺めることができます。
九州最高峰なので簡単に登れるというわけではないですが、チャレンジするには丁度いい難易度だと思います。
※冬は雪が積もるので、お気をつけて
縦走をする体力に自信がないという方は、縄文杉の1泊2日ツアーでもいいと思います。
縦走に興味もった方は、是非こちらをご覧ください。
【登山初心者必見】九州最高峰、宮之浦岳(屋久島)登頂に46106歩で達成!登山初心者が無謀にも挑んだ、宮之浦岳−縄文杉縦走とは?
まとめ
というわけで、上記の理由から日帰りではなく宿泊のコースをおすすめします。
とはいえ屋久島はたくさんの魅力がある島ですから、他にも行きたいところはあると思います。
ご自身の計画と体力に相談しながら、なかなか観ることのできない縄文杉を満喫してください。
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