地球一周、終わりの言葉

8月23日に出発した地球一周も、無事に帰国することが出来ました。

前回の記事をアップしたことが懐かしく感じます。

【ピースボート】世界一周の船旅を続けるということ〜コロナ禍から、ここまで〜

今回もまた、たくさんの感謝と、自分の無力さを感じる日々となりました。
無力さというか、伸びしろと思っているのかもしれません。
いずれにしても、多くの方の支えなしには帰ってくることは出来ませんでした。

そんななか、100日間の締めくくりとなるご挨拶を、書面にて発行いたしました。

その反響が思ったよりも多かったので、恐縮ですがブログで公開してみることにしました。

僕はもともと、自分の想いを言葉にするのが苦手で、むしろ隠すことで生きてきました。
そんな自分の言葉が、1人だとしても感動を生んでいるという事は、正直しっくりきません。

一方で、自分の文章によって涙を流しましたと聞くと、うれしい自分がいます。
自分の働きかけが、誰かの行動を変えるきっかけになるとすれば、これ以上の喜びはありません。

次はいつ、地球一周できるかわかりませんが、節目という事でお付き合いください。

別れの挨拶

愛の反対は憎しみではなく無関心

この言葉は、昨年私が北マケドニアを旅した際に出会った言葉です。

旅を通して普段とは異なる環境に身を置き、過ごすことは、新しい発見や違和感の先に気づきがあり、人生をより豊かにしていくと私は思います。
その豊かさとは、心の豊かさです。
だから私は、旅を続けています。

皆さんは今回、1800人と一緒に地球を一周し、様々な文化や景色との出会いだけでなく、この旅でしか生まれない人々との出会いがあり、世界中に”また会いたいと思う”友達が出来たことでしょう。
その出会いは間違いなく、これからの人生をより豊かにしてくれます。

ですが一方で、私たちが旅をしている最中にガザの闘争は激化し、ロシアのウクライナ侵攻は600日を超えました。
私の友人も戦地におり、再会の約束は果たせぬままです。
旅を可能にする社会や環境が無ければ、私たちは旅をすることが出来ません。

この地球上にはまだ、1つの視点からだけでは解決できない、問題や課題がたくさん存在しています。
その全てに関心を持ち続ける事は難しいかもしれませんが、世界中に友達がいることは、関心を広げるきっかけになると思います。
むしろ、無関心ではいれなくなると思います。

是非、今回出来た友達と繋がり続け、この変わり続ける社会を、いろんな視点から見続けて行きましょう。そして、対話をしていきましょう。
それが平和に繋がると、私は信じています。

改めまして、ピースボート40周年記念クルーズのVoyage115にご乗船いただきまして、誠にありがとうございました。

旅が平和を作り、平和が旅を可能にする。
この理念を胸に、私たちピースボートはこれからも、平和に繋がる旅を続けます。

また、”地球のどこかで”お会いしましょう!

クルーズディレクター 戸田良明